残り1か月半で2017年も終わってしまい、あっという間に新年を迎えますね。
つい最近まで街中はハロウィンカラーで埋め尽くされていたのに、今はクリスマス一色になってきましたね。
クリスマスが終われば、すぐにお正月…と、一年は本当に早いものです。
慌ただしい年の瀬に入る前のこの時期になると
郵便ポストの中に「喪中ハガキ」が届き始めるころです。
「喪中」文化の起源は・・・?
そもそも「喪中」という文化はいつからはじまり、
なぜ新年のあいさつまでも慎まなければならない文化なのでしょうか?
昔ながらの日本独自の文化である「喪中」という考え方は、今からおよそ100年ほど前に根付きはじめました。
ちなみに、新年のあいさつである”年賀状を送りあう”という文化は、どちらかといえば新しい文化ではありますが、
”新年のあいさつ”という風習は大昔からあったそうです。
そして100年ほど前の明治時代、当時の天皇である明治天皇が喪に服したため、
「喪中のため年賀を欠礼する」という挨拶を当時の官史が送ったのが、【喪中ハガキ】の起源と言われています。
大正時代に一部の国民へ広がり、一般家庭に広まったのは戦後だと言われております。
「喪に服している」の本当の意味とは?
一般的に喪中とは
「親族が亡くなり、嬉しいことをお祝いできるような心境になれないので、1年間は神社の参拝・新年のあいさつ・お祝いごとは避けて故人の死を悼みましょう」
という意味合いだと考える方が多いと思いますが、この「喪中」という言葉の本当の意味は深いのです。
神道では、「死=穢れ/ケガレ」という意味でとらえ、忌み嫌います。
「汚れ」ているということではなく、「気枯れ」とも書き、「死 = 気が枯れた状態」であると言われています。
そして「ケガレ」は移るものと考えられてきたのです。つまり・・・
【親族が亡くなり黄泉への扉が開いたので、ケガレをまわりの者に移さないようにするために、一般社会との関係を絶ちましょう】
という意味合いがあるそうです。
誰がなくなったときに喪中になるの?
ここ最近では、2親等以内の親族がなくなった場合喪中とするのが一般的と言われています。
同居している場合は3親等まで喪中とする方もいらっしゃいます。
絶対にどこからどこまでという決まりはありませんし、地域により多少異なる部分もあるそうです。
また最近では、ペット喪中も増えています。
実際にペット喪中ハガキの印刷を承ってる業者さんもいらっしゃいます。
家族として共に過ごしたペットが亡くなり、葬儀を行うことは珍しくない時代とはいえ、
ペット喪中ハガキを受け取った相手が誤解しないよう注意と配慮が必要です。
喪中ハガキで訃報を知ったときは?
家族葬が流行して一般的になってきたこともあり、
身近な親族のみで葬儀をすることが増え、故人が亡くなったことを喪中はがきで知るなんてことも増えてきました。
一般的には【年賀状】ではなく【寒中見舞い】としてお悔やみのお返事を出すことが多いです。
ですがこの場合一日でも早くお悔やみを伝えたいと、喪中ハガキが届いたらすぐに【喪中見舞い】を送るケースもあります。
喪中ハガキで訃報を知り、今になって遅れて香典をお送りするのはいかがなものなのだろう・・・と悩まれる方も多く
その場合、香典代わりに喪中見舞いとして線香やロウソクをお送りする、ということが増えています。
マナーと言えども気持ちが大事です。
お悔やみの気持ちを込めた【喪中見舞い】で、心あたたかい贈り物ができるのではないでしょうか。