弔事マナー

訃報を受けたらどうすれば?急な知らせでも慌てないようマナーの確認を!

訃報を受けたら、故人との間柄や状況を考えて適切な行動を。

 まず訃報の連絡が入った際に、次のことを確認しましょう。
 ● いつ亡くなったか
 ● 通夜、葬儀、告別式の日時と場所
 ● 通夜、葬儀、告別式の形式
 ● 他の人へ連絡する必要があるかないか

近親者(またはごく親しい人)ならすぐに弔問へ

 親しい間柄の場合、連絡を受けた際に死因などを尋ねがちですが、ますはそこはぐっと抑え、お悔やみを一言述べましょう。故人が近親者(またはごく親しい人)ならすぐに弔問へ伺いましょう。故人が取引先や会社関係の場合は、職場の了承を受けてから向かった方が良いでしょう。
 注意点としては、この時、香典や供物などは持参しません。そして弔問の際は喪服は着て行かず、派手ではない平服で駆けつけます。これは遺族でも喪服に着替えているとは限りませんし、あたかも準備していたという印象を与えるのを避けるためと言われています。
また結婚指輪以外のアクセサリー類も外します。
 喪家に着いたらまずお悔やみを述べましょう。遺族に勧められた場合のみ故人と対面できますが、対面が辛い場合はその際に遺族の方に伝えて、控えさせてもらっても構いません。

故人との対面作法

 (1)故人から30cmほど離れた場所に正座し、両手をついて一礼します。
 (2)白布は遺族の方があげます(自分から白布をとってはいけません)。そのままの姿勢で対面しましょう。
 (3)故人に対して深く一礼し、合唱します。
 (4)少し下がり、遺族に一礼し、退席します。

通夜、葬儀、告別式、どれに参列すれば?

 全日本冠婚葬祭互助会のアンケート調査によると、以下のような結果が出ています。
 ● 通夜のみに参列… 41.7%
 ● 通夜・告別式の両方に参列… 37.3%
 ● 告別式のみに参列… 20.5%

 本来「通夜」とは、故人が生前親しかった友人が弔問に訪れて故人の家族や親戚と思い出話をしながら一夜を明かすという意味からこう呼ばれています。ですので、親しい間柄でしたら通夜・葬儀・告別式全てに参列し、知り合い程度の間柄なら告別式のみ参列するのが良いと思われます。ですが通夜は親族だけでという場合も少なくありませんし、地域性もあります。告別式は葬儀と同時に昼に行われることが多いため、仕事等で都合が合わず通夜のみに参列するという傾向が最近は多くなってきています。

こんな時どうすればいいの?
危篤の知らせを受けた時

 危篤の知らせとは、「意識のあるうちに一目会って欲しい」という願いがこもった知らせですので、一刻も早く駆けつけましょう。服装は派手なものは避けて平服で。ですが遠出の場合は万が一のことを考え喪服も持参するのがいいでしょう。あくまで万が一のことを考えてなので、先方の目に触れないよう気遣いも忘れずに。

すぐに弔問できない時

 通夜の準備などで忙しい喪家に電話をし、お悔やみを述べるのはNGです。弔電を打って香典を郵送したり、お悔やみのお手紙を書いたり、弔問の代理人を立てるなどして対応しましょう。もちろん遺族や故人との間柄にもよるので、弔電を打つだけという場合もあります。
 また自身の慶事を控えている時(身内の結婚・出産など)は、弔問を遠慮した方がいい場合もあります。友人の結婚式などでしたら特に問題はないですが、先方に気を遣わせたり悲しませたりしないよう慶事の話題は出さないように心がけましょう。

故人が事故で亡くなった場合

 故人が親しい友人や近親者の場合はすぐに弔問しましょう。しかし親しい間柄ではない場合、弔問は控えます。
 事故で亡くなった場合、葬儀は内輪で密葬にすることも多いので、遺族の気持ちを考えて弔問を控えた方がいいかもしれません。

これだけはダメ!やってはいけない弔事マナー
死因を具体的に聞くのはNG

 死因や臨終の様子をくどくど聞くのは、遺族への思い遣りに欠けますのでNGです。複雑な事情がある場合も少なくありません。
 遺族側から話をされるのであれば、落ち着いて聞きましょう。

言ってはいけないNGワード

「重ね重ね」「引き続き」「また」「度々」など、重ね言葉は不幸が重なるという意味で使ってはいけません。
また仏式では「浮かばれない」「迷う」などは成仏できないという意味になるので避けましょう。
神式やキリスト教式では、仏教用語である「成仏」「供養」「冥福」「往生」などの言葉は控えましょう。

いかがでしたでしょうか。
色々決まりが多いけど、結局どうすればいいの?と思う方も多いと思います。
遺族への思いやりの気持ちを忘れずにいることと、自分から申し出ず勧められたら受けるという姿勢でいるのが大切です。