納骨の基本と種類

仏式の納骨時期
1、納骨は初七日から四十九日までに行う。

「納骨」は墓地内に設けられた個別の墓や納骨堂に遺骨を納めることを言います。納骨の時期はとくに決まっていません。すでに墓所がある場合は、葬儀当日または初七日や四十九日の法要に合わせて墓地に出向き、仏式なら僧侶の進行で納骨式を行い、納骨することが多いようです。火葬場から遺骨を自宅に持ち帰る時は、後飾りといわれる子机を設けて、遺影と位牌と共に遺骨をお並べて安置します。

2、お墓がない場合は一周忌を目安に準備します。

忌明けの四十九日までに墓の準備ができていない場合は、自宅に安置するか、寺院や霊園などの納骨堂に一時的に預ける仮納骨ができます。
墓は一周忌を目安に建てるケースが多く、仮納骨は長くても3〜5年と言われています。一周忌に間に合わなくても、仏式で三回忌にあたる2年以内には用意したいものです。

神式の納骨時期
1、十日ごとの霊祭に合わせて行う。

神式では、火葬の後すぐに埋葬するならわしです。しかし、現在では五十日祭や百日祭や一年祭
に合わせて納骨することが多くなっています。遺骨を自宅に持ち帰った場合は、十日際から忌明けの五十日祭までの十日ごとの霊祭の日や、新たに墓を立てる場合などは一年際に合わせて納骨を行います。

2、神職の立会いのもと「埋葬祭」を行う。

神式の場合は、納骨の際に「埋葬祭」という儀式を行います。
埋葬祭には、火葬した際に発行される埋葬許可書と印鑑が必要です。玉串などは、事前に神職や霊園のある事務所などに聞いて手配しておきましょう。
埋葬祭のあとは、茶菓や会食で参列者をもてなすのが一般的です。神職への謝礼は表書きを「御際し」て包みます。

キリスト教式の納骨
1、葬儀後1ヵ月目に行うのが一般的です。

キリスト教式では、特に埋葬の時期は決められていません。カトリックの場合は1ヵ月目の追悼ミサの日に、プロテルタントは1ヵ月目の召天記念日に納骨するのが一般的です。葬儀当日や四十日目、1年目の命日に行う場合もあります。
火葬後、遺骨は自宅に持ち帰ります。安置の仕方に決まりはありませんが、机の上などに遺影や花、十字架、ろうそくなどを飾って安置します。

2、神父、牧師の立会いのもと行われます。

キリスト教式の納骨は、神父または牧師の立会いのもとで行われます。
納骨の際には、埋葬許可書と印鑑が必要です。儀式の謝礼は、教会への寄付や献金として「献金」と表書きし、納骨式の終了後に渡します。
最近では納骨式での献花が省略されるケースも多いようです。献花をする場合は、教会や霊園に相談して用意してもらいましょう。

散骨
・近年増えてきている散骨

90年代から社会的に関心が高まってきた埋葬形式が「散骨」です。
散骨とは、埋葬のために遺骨を細かく砕いて山や海などにまくことです。
現在、散骨を規制する法的は決まりはありませんが、所構わず撒いていいというわけではなく、節度を守って行わなければいけません。
【 注意点 】
・周囲の住民が不快を感じる可能性のある場所は避けましょう。
・遺骨の粉末化は難しいの散骨は業者に頼むことが多いです。
・散骨を海で行うときは沖に出ましょう。
・散骨を山で行うときは水源の近くは避けましょう。

自然葬
・自然に生まれ変わる・・・自然と共生した墓地

1991年に、日本で初めて雑木林づくりと墓地が合体した、散骨ではない新しい形の自然な埋葬「樹木葬墓地」が誕生しました。埋葬する場所には、墓石や骨堂などの人工的なものは設置しません。埋骨するときは、地面を深く掘り遺骨を直接埋葬します。土をかぶせたら、埋葬地には墓標として花木が植えられます。
樹木葬では線香が禁止で専用の焼香炉を用意します。

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